山恋うる日々のつぶやき 2002年7月のつぶやき

このコーナーはテッちゃんが日々想う山に関する日記を綴ります。
日記という以上、毎日書くつもりですが抜ける日もあるかもしれません。ご容赦下さい。
皆さんの割り込みメッセージも歓迎します。


2002年7月31日 水曜日 午後 6:20:41

蓼科山へ行って来た。
7合目から最短の距離と時間で登れるコースだ。
蓼科牧場から夢の平林道を少し登って行くと御泉水自然園がありそのちょっと先が登山口になっている。
ここは既に標高1800mあり、蓼科山山頂までいちばんの近道のようだ。
とは言っても意外に急登なのでしっかり汗をかかされた。
この日、子供達は夏休みとあって家族連れが多かった。
若いお父さんお母さんに連れられて小学生くらいの男の子、女の子が一生懸命登っていた。
北岳では若い層の登山者が見あたらなかったが今日は中高年が影を潜め「中間層」の方が多かった。
日帰りコースで有名な山というのも一因かも知れない。
働き盛りの若いお父さんは子供の夏休みと自分の休暇を利用し、こうやって家族のために汗を流しているのだ。
中間層だってちゃんと山に登っているんだ。
はしゃぐ子供達を見て、この子達も大きくなったらいっぱしの山屋になるのだろうかと思った。
お父さんに山に連れて行ってもらった記憶が、長じて山へ向かうきっかけになればお父さんもさぞ本望だろう。







 ← 蓼科山頂上



 ↓ 山頂からの展望

2002年7月29日 月曜日 午後 5:30:25

北岳下山中、草すべりで休憩していたとき、70近いと思われるご夫婦が後から降りてきた。
「あなた達健脚ですねぇ。私たちは膝がガクガクで…。広河原に着くのは夜になってもいいと思って…」
と、ダブルストックを持ち替え汗を拭った。
そして「どこのコースを歩いてきたんですか?」と聞いた。
「大樺沢から二俣を肩の小屋へ…。八本歯はコワソーなので行きませんでした」
「そうですか…。私たちは雪渓の上を歩いて八本歯のコルから間の岳を登って北岳山荘に泊まりました」
「(@_@) 八本歯のコルって大変だったんじゃないですか?」
「何でもありませんでしたよ。怖いもの知らずって言うんでしょうか」
「(@_@)」
このご夫婦、北岳山荘から北岳を回り、もうこの時間に私たちに追いついている!
健脚はどっちだろう。
自分のことはさておいて、どこの山もほとんど中高年、それも「中」が取れた「高年」のおじさん、おばさんで占領されている。
北岳も例外ではなかった。
実感するのは「皆、元気がいい」と言うことだ。
私の10年後、はたしてみなさんのように元気で登山を続けていられるだろうか?
ご夫婦と別れてつくづく思ったことだった。
下から上がってきた高校山岳部の男女に道を譲った。
自分の身体よりでっかいザックを背負い、ゆっくり、一歩一歩頂を目指している。
高校生と中高年。その中間の年代を山で見かけない。
その中間層は働き盛りの年代なのだ。
きっと、山へ来たくっても来られないんだ。そんな感じがしたのだった。


2002年7月26日 金曜日 午後 4:26:58

南アルプスが初めてなら「北岳」はもちろんはじめての山だ。
広河原の駐車場はほぼ満杯。
隙間を縫って車を突っ込み仮眠に入る。
夜が明けてお茶を沸かし、軽い朝ご飯を食べているとあちこちの車から人が出てきて山支度をはじめている。
考えることはみんな同じなんだなぁと思った。
北岳が朝の光を浴び光っている。
これはいい天気だ!
右俣の分岐まではもっと時間がかかると思っていたら気が付いたら分岐だった。
そこからが急登の連続。
あちこちの木陰で「暑いですねぇ」「疲れますね」などと噴き出す汗を拭いながら休んでいる。
中盤を過ぎると一面お花畑が広がった。
シナノキンバイの黄が美しい。
キタダケソウもチラホラと。
花を愛でている余裕はない。
「ハァハァ、ゼイゼイ(^^ゞ」
尾根にたどり着くとその向こうに北岳が聳えている。
あと一息で肩の小屋だ。
小屋に着くと下からガスが上がってきてあっという間に周囲は真っ白に。
どうせ、頂上は明日の朝の予定だからもうやることがない。
布団の上で横になっていると激しい雨が降ってきた。
稲光までしている。
これだから山の天気は分からない。
一足遅かったらびしょ濡れになっていただろう。

雪渓を気持ちよさそうに歩く人も多い。 お花畑の出現だ。
キタダケソウ 小屋に着くとガスが上がってきた。

2002年7月22日 月曜日 午後 1:45:12

梅雨の雨にうんざりし、梅雨が明けて熱暑が到来すれば「暑い暑い」と音を上げる。
勝手なものだがこれも四季がある日本だからこその楽しみでもあるともう。
冬はスキー、夏は雲上の高みで涼風を受ける。
春は花見、秋は紅葉と四季折々に楽しむことができる。
日本とはなんと良くできた島なのだろう。

明日は「北岳」に行って来る。
今夜発って広河原で仮眠し、明日の早朝に登る予定。
台風が近づいているようだが何とか間に合いそうだ。
富士山に次いで2番目の標高を誇る北岳。
果たして登り切ることができるか。
文字通り「来たダケ」にならなければいいのだが…。


2002年7月20日 土曜日 午後 6:56:29

それにしてもなんと暑い日だろう。
真っ昼間表に出たら頭がクラクラしそうだった。
公園を通りかかったら砂場で雀が穴を掘って潜っていた。
懸命に羽を動かして次第に身体を潜り込ませているのだ。
感心して暫くその様子を見ていた。
雀といえども暑い日は暑い。
砂の冷たいところまで身体を沈めて冷やしているのだ。
それに羽を洗う効果もあるようだ。
写真を撮ろうと近寄ったら一斉に逃げていってしまった。
その後には小さな穴がいくつも開いていた。
ふ〜、暑い!
もう梅雨明けかな?


2002年7月18日 木曜日 午後 6:48:34

4月から5月にかけ、前後して2通のメールが来た。
それぞれHPの取材の申し込みだった。
一つは梅屋敷探検隊に対して、もう一つは低山山歩を紹介したいとの内容だった。
両方ともそれなりの雑誌の編集者からのもので、この夏本屋に並ぶということだった。
双方に了解の返事を出したがその後なんの音沙汰もない。
梅屋敷探検隊の方は確かにその本は出版され2ページにわたって「梅屋敷」が紹介されていた。
本屋で立ち読みしたがどこにも拙HP「梅屋敷探検隊」が紹介されている箇所はなかった。
一方、「低山山歩」はといえばいまだに該当する本が発売された形跡がない。
安易に紹介させてくれと頼んでおいて、なしのつぶてとはいったいどうしたことだろうか。
没になったらなったで一本連絡をくれてもいいと思うのだが。
それとも人をカラ喜びさせる新種のイタズラメールだったのだろうか?


2002年7月16日 火曜日 午後 5:04:35

台風7号も家の近くでは大した影響はなかったようで何よりだった。
思いがけなく早く通過して台風一過、午後には青空が広がった。
雨も止んだので何となくカモシカスポーツへ。
1月の遭難救助で2次遭難に遭い命を落とした篠原秋彦さんのビデオ「レスキュー」が店頭に出ていた。
このビデオと小物を数点買っただけでおしまい。
休みは嬉しいが半日台風で足止めを食ったので何とも中途半端な一日になってしまった。
台風のおかげといえば今朝のテレビ版に「油断禁物 中高年登山 霧・疲労が襲う恐怖 遭難体験談」
という番組がNHKであった。
ゆっくり観ようと思ったら台風情報の特別番組で放送中止。
この番組、今度はいつ放送するのだろう。
是非観たいのだが。

あるサイトを覗いていたら可愛いペットに出会った。
この目次にくっつけた「Harbot」なのだ。
ここでは「山岳ちゃん」と名付けた。
ちゃんとご飯を食べさせないと成長しないようだ。
「さがしもの」というのは一種のサイト内検索で、例えば山の名前を入力すると該当するページを教えてくれる。
仕草が可愛いので暇つぶしに山岳ちゃんとゲームをして遊んだりしている。


2002年7月13日 土曜日 午後 3:50:34

コンビニにしてもファミリーレストランにしても店員の対応はマニュアル言語だ。
今朝入ったファミレスでモーニングセットを注文した。
目玉焼きとトーストにコーヒーが付いたものだ。
私「これ下さい」
女性店員「片面焼きと両面焼きとどちらになさいますか?」
「何を両面焼くの?」
「目玉焼きです」
「じゃ、片面焼き」
「付け合わせはベーコンとソーセージがありますがどちらになさいますか?」
「ベーコン」
「お飲物はホットコーヒーでいいですか?」
「はい」
「ブレンドとアメリカンがありますがどちらになさいますか?」
「…ブレンド」
「ブレンドはソフトとストロングがありますがどちらになさいますか?」
「……ストロング」
「冷たいお飲物にオレンジジュースかアップルジュースが付きますがどちらが宜しいですか?」
「………オレンジジュース」
一つの品物を注文するのにエネルギーが必要なようだ。
と思うと、コンビニでこんなこともあった。
冷やし中華を買うとレジの男の子が言った。
「暖めますか?」
冷やし中華は暖めない方が美味しい。
かと思うと、財布を出すためにタバコのカートンをレジに置くとバーコートで入力しようとする。
「おいおい、これは隣のたばこ屋で買ったんだ。お宅はタバコを売ってなかったはずだろ?」
「いらっしゃいませ。有り難うございました。またお越し下さい」
と、口では言っているが表情がなく客の目を見ていない。
心がこもっていないのならテープの音声の方がよっぽどましだ。
そのくせ店員同士の私語は明るく見たこともない笑顔で会話しているのだが…。


2002年7月10日 水曜日 午後 2:36:12

6月24日の深夜、「SOSのモラル 山岳救助に異変あり」という番組があった。
NNNドキュメント02で放映したものだった。
深夜なのでビデオ録画をして後日ゆっくり観た。
神奈川の某山岳会を含む11人が槍ヶ岳の冬季小屋で食料もあり、余力もあったのに岐阜県警に救助を求めた事件と、6日間雪の中に閉じこめられ、九死に一生を得た男性を対比させた構成だった。
この男性は凍傷で足の指を全部切断してしまった痛ましい姿も映し出していた。
その時に使った携帯電話は、コンロで暖めながら必死に電池を回復させようとしたため電話が熱でひん曲がっていた。
番組では携帯電話の普及で遭難救助に対する意識のギャップを訴えている。
冬のスキー場でゲレンデを外れて立ち入り禁止区域内に入り遭難、ヘリで救助されたスノーボーダー。
若者が背負ったボードが風に舞いヘリでつり上げることが困難な状況になった。
ボードをはずせ! 救助隊が怒鳴る。
ボードが切り離され雪の上に落ちる。
やっとの思いで若者は機内に。
ボードを持ってこられなかった若者は不服そう。
「命とボードとどっちが大事だ! バカヤロー!」と救助隊員に怒鳴られはじめてシュンとなる若者の姿。
救助要請がしやすくなった分、その意識も変わってきているというのだ。
後日、ネットで何となく山岳遭難の書き込みを見ていたら槍ヶ岳でヘリにピックアップされたメンバーの中になんと私の知っている人の名前があった。
これにはびっくり!
何かと世間の非難をかっている槍ヶ岳の遭難騒ぎだが、彼がその場に居合わせていたことには驚きだった。
同時に彼が相変わらず山で活躍していることが分かり、途絶えていた音信が向こうから便りをくれたような気分になった。
今度彼に会うことがあったらこの時の模様を是非聞いてみたいと思う。

昨日は梅雨の晴れ間であり、台風の影響を受ける前だったので南アルプスを遠望できる「夜叉神峠」へ行ってきた。
夜叉神の森という茶屋やトイレがある所に車を停め1時間で峠へ。
登るにつれてガスが湧いてきて幻想的な雰囲気になってきた。
峠は気温20℃。
地上の蒸し暑さが嘘のよう。
北岳、間の岳、農鳥岳などが一望できるはずだったが残念ながら一面真っ白の世界。
人っ子一人いない峠で弁当を食べて帰ってきた。

 この向こうに南アルプスの代表、白根三山が見えるはずだったが…。

2002年7月7日 日曜日 午後 3:31:21

アウトドアライター「津波克明」さんが体調を崩している。
昭文社の『エアリアマップ』、『日本百名山を登る』等のガイドブックでお馴染みの人だ。
津波さんの友人「」さんがある日言っていた。
「アウトドアライターというと好きな山へ登って金になるからいいなぁ、という人がいるがとんでもない、身体はガタガタだよな」
ある期間集中して山に入り、地図を見、コースを読んでガイドを書く。
夜は車の中で仮眠。夜が明けるとまた山に入りスケッチをし、写真を撮る。
そんなことが何ヶ月も続く。
合間を縫って講演やカルチャーセンターの仕事が入る。
1冊の本を書き上げるともうグッタリ。
正に体力勝負の世界。これで身体を痛めなければスーパーマンか鉄腕アトムだ。
『ぶらり地酒紀行 関東の酒蔵御案内』(けやき出版)はさすがに酒の飲み過ぎで救急車騒ぎになったことがあったそうだ。
最新刊の『マイカーで行く山と温泉 関東日帰り圏』 (昭文社)では、執筆に2ヶ月を要し、過労で倒れてしまったそうだ。
スポーツ選手が怪我をしたり、故障を起こしたりするそれと似ている。
どの世界でもプロと称される人たちはその陰で大変な努力をしているのだ。
そして今、目の治療に入っている。
心配になって電話をしたところ、本人はいたって元気な様子でホッとした。
そんなわけで当サイトの「津波克明の山と地図と花のQ&A」は暫くお休み。
津波さんの一日も早い回復を願うばかりだ。


2002年7月5日 金曜日 午後 9:05:34

宅配便でソーメンが届いた。
送り主は3年前に箱根の「明神が岳」で出会った人だった。
三重県から来た男性で富士山が見える山を登っていると言っていたっけ。
背広をザックに入れて下山後着替えて新幹線で帰るのだそうだ。
金時山を前景に富士山がどっしりと構えている山頂で写真を撮ったあげたのが縁だったが、突然の贈り物にははびっくり。
早速、彼の職場にお礼の電話を差し上げた。
近郊の山には登っているが関東の山はご無沙汰しているらしい。
丹沢の塔の岳に行きたいのでその時は是非会いましょう、とのことだった。
それにしても三重の特産品、美味しそうなこと!
たった一度の出会いなのに丁重なおもてなしに感謝。
「明神が岳」での邂逅を思い出しながら頂くことにする。


2002年7月4日 木曜日 午後 6:53:15

今月の16〜17日に予定していた「北岳」行きが諸般の事情により中止になった。
何か拍子抜けしてしまった。
でも考えようでこの辺りはまだ梅雨の真っ最中できっと天気が良くないのかも知れない。
そこで一週遅らせて23〜24日頃に計画しようと思っている。
この頃ならきっと梅雨も明けて天気が落ち着くのではないだろうか。

CSテレビで朝の9時からエアロビクスをやっている。
スタイルのよい若い女性が5人登場して公園や広場を利用して体操をしている。
激しいリズムに乗ったエアロビもあれば今日のように下半身を重点にした体操もある。
いつもは観ているだけだが今朝は何を血迷ったか一緒に動いてしまった。
スクワットのような運動でモデル達の動きにあわせているとけっこう疲れる。
朝から汗をかいてしまった。
こういう運動を毎日繰り返していれば登山のトレーニングとしてかなりな効果があるのではないだろうか。
座って観ているだけで効果が現れる方法はないものか目下研究中なのだ。


2002年7月3日 水曜日 午後 5:24:02

梅雨の晴れ間、平日営業が始まった鍋割山へ行った。
時々晴れ間が出る良い天気だったが頂上ではガスが立ち込め、幻想的な雰囲気になった。
山荘の水が入った2リットルのペットボトルを1本背負って(妻は2本(^^ゞ)頂上を目指す。
鍋割り山荘の扉が半分開いている。
やっぱり営業しているんだ。
鍋焼きうどんが目的だったので食料は持参しなかった。
小屋へ入ると草野さんが迎えてくれた。
早速鍋焼きうどんとコーヒーを注文する。
食べていると20人ほどのおじさんおばさんの団体が登ってきた。
いきなり鍋焼きうどんを9個注文し、カウンターの前で出来るのを待っている。
せかされた草野さんもさすがにカチンときたのか、
「団体で注文するときは予め予約をしておくこと。HPもあるし電話もあるのだから。それが団体のマナーでしょ」とたしなめられていた。
一足遅かったらこの団体の後になり、うどんは食べられなかったかも知れない。
早々に、といっても1時間も休憩して小屋を後にした。
小丸の先にある通称訓練所尾根を下る。
久しぶりに気持ちのいい汗をかいた。
秦野ICと大倉の中間にスーパー銭湯「湯花楽(ゆからく)」という大きな銭湯が出来た。
洗い場も広く、露天風呂もきれいで白湯、ミルキー風呂、ジャグジー、壺湯など数々の湯がある。
電気風呂もあったが感電しそうなので入らなかった。
平日550円。土日祝は600円。お手頃の料金だ。
丹沢付近に日帰り湯がなかったのでこれでずいぶん便利になったといえる。

ガスに煙る二俣への分岐 「湯花楽」 0463−84−4126
神奈川県秦野市平沢295-2 年中無休

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