山恋うる日々のつぶやき 2002年10月のつぶやき

このコーナーはテッちゃんが日々想う山に関する日記を綴ります。
日記という以上、毎日書くつもりですが抜ける日もあるかもしれません。ご容赦下さい。
皆さんの割り込みメッセージも歓迎します。


2002年10月31日 木曜日 午後 4:41:23

通勤の途中に川を埋め立てて緑道公園になったところがある。
元々が川だったのでS字状にカーブしている。
両脇に桜の木が植えられて花見の時期には大にぎわいをみせる。
ここは信号もないし車も通らないので自転車通勤や散歩によく使われる。
この道に雨水を受けるための溝が横切っている。
自転車が通るたびに鉄のフタがコトンとか、カシャンとか音がする。
溝が7カ所ありそれぞれが個性を持った音を出す。
コトン、コトン。カシャン、カシャン。パタン、パタン。
前後の車輪が通過するたびにリズミカルな音を出す。
自転車が続いて2台通れば2倍になり3台ならテンポは更に軽快になる。
無意識のうちに音がする箇所を選んで通過している。
コトン、コトン。カシャン、カシャン…。パタン、パタン。
コトン、コトン。カシャン、カシャン…。パタン、パタン。
コトン、コトン。カシャン、カシャン…。パタン、パタン。
鼻歌が出そうになるくらいリズミカルだ。
この”演奏”を楽しみに毎日通っているのだ。
だけど、沿道の民家に騒音として聞こえないのだろうか。
未だ苦情を聞いたことがないところをみると一緒に”名曲”を楽しんでいるのかも知れない。


2002年10月27日 日曜日 午後 5:10:20

電車で出かけるときは暇つぶしのために必ず本を持っていく。
景色を眺めていてもつまらないし、乗客の顔をジロジロ見ているのも変人と思われる。
そういったとき本がいちばんいい。
本は一度読んだものでも何でもいい。
小さくて軽ければいいのだ。
目的地に着くのも早く感じられる。
それが昨日は本を持って出るのを忘れてしまった。
ホームで電車を待っている間、何気なく売店の棚を覗いたら結構文庫本などが置いてある。
意外にも山岳小説が数冊片隅に並べられていた。
梓林太郎の山岳ミステリー「穂高・殺意の連環」なるものを買ってしまった。
「カバーをしますか?」と聞く。
駅の売店でも文庫本にカバーをかけてくれるんだ、と妙に感心。
その時電車が入ってきた。おつりを貰わなくてはいけない。
「電車が来た! 早く!」
おばさんは焦らず慌てず「はい、はい」とカバーかけた本とおつりを差し出した。
すれすれで電車に間に合った。
短編が三話入っていて最初は「穂高屏風岩」。
屏風の頭で恋人と待ち合わせをしていた彼がルンゼ押出しの岩たまりで頭を割って死んでいるのが発見された。
警察はその死因に疑問を持った。
その時電車が目的地に着いた。


2002年10月24日 木曜日 午後 6:32:53

日光の「鳴虫山」へ行ってきた。
山は何となく久しぶりだった。
東名高速は集中工事で連日大渋滞らしいので丹沢方面を避けたのだ。
東北自動車道と日光宇都宮道路は行き帰りとも渋滞がなくスイスイと走れた。
標高が低いため紅葉はちょっと早かったみたい。
雲が低くたれこめて空気が冷たい。
アクセスが便利な山だからだろうか、それでも3組と山頂で出会った。
下山路には「含満淵」という渓谷美を楽しめる所があった。
紅葉に映える清流は見事だ。
時間もあったので「裏見の滝」へ足を延ばす。
滝を裏側から見ることができる珍しい滝だ。
しかし、真裏に回るにはカッパを着ないとずぶ濡れになる。
正面から見ているだけでも充分迫力を感じる滝だった。
そういえば日光は華厳の滝をはじめ滝の数ではどこにも負けない所なのだ。
おまけに「やしおの湯」で汗を流した。
ここは人気の日帰り温泉らしくいつも混んでいる。
昨日はすっかり”観光登山”をしてしまった。

鳴虫山山頂 裏見の滝

2002年10月22日 火曜日 午後 12:38:23

以前、新聞だったかテレビだったか「寝ながら物事を考えるな」と言っていた人がいた。
仕事のアイデアや考え事をするときは必ず昼間にするべし、ということなのだ。
寝ているときに浮かぶ物事はいいことがない。
たしかにそれは言えると肯けることが時たまある。
ちょっとした心配事があった場合、寝ているときにふと思い出したりすると急激な不安に駆られるときがある。
特に朝方が多く、不安は何十倍にも増幅して迫ってくる。
布団の中でのたうち回るようだ。
そのまま寝付けず悶々としたまま空が白んでくるのを待つ。
朝、起きて思い出すと「なんてことないじゃないかなぜあんなに不安になったのだろう」と不思議にさえ思える。
晩酌の量が足りないときは寝付きが悪く考え事をしながら寝ることがある。
そういうときは心配事や悩み事を解決しようなんて思ってはいけない。
HPの新しいコンテンツは何がいいだろう、といったたわいのないことを考えながら眠りにつく。
結局なんにも良い案が浮かばないまま寝入ってしまう。
それはアイデアを求めるためではなく寝入るための儀式なのだ。
一方、布団に入ったと同時に爆睡して夢も見ずに朝を迎える時がある。
それは山から降りてきて風呂に入りビールで喉を充分に潤したときだ。
心地よい疲れと適度な筋肉疲労がそうさせるのかも知れない。
やはり登山は健康な眠りを与えてくれているのだ。


2002年10月20日 日曜日 午後 6:05:58

涼しくなると銭湯が恋しくなる。
いつも冬場は1週間に一度くらいは銭湯に行く。
お湯は豊富だし、身体が暖まるし、下山後に入る日帰り温泉のような気分になる。
大田区は温泉が出る。
だから温泉の共同浴場、いわゆる「温泉銭湯」が区内にいくつもあるのだ。
ちょっと足を延ばせば温泉に入れるのだが自宅の近くにある銭湯は残念ながら沸かし湯だ。
それでも充分に温泉気分が味わえるところが自宅の風呂と違うところ。
昨日行った銭湯はとにかく古い。そして汚い。
番台ではおじさんとおばあさんしか見かけたことがないから年寄り夫婦で経営しているのだろうか。
その為に掃除も行き届かないのかも知れない。
タイルの目地は真っ黒、脱衣所はつま先立って歩かないと足の裏に何かがくっつくようだ。
だからいつも客はまばらで昨日は二人しかいなかった。
脱衣場から浴室に入るサッシの扉に張り紙がしてある。
「ロッカーの鍵は必ず手、又、足にかけてください」
鍵の輪ゴムを手首や足首にかけることはあるが股にもかけるのだろうか。
男ならやりようによっては可能だが女性はどうしたらいいのだろう?
女湯では「かける」のではなく「挟む」のだろうか(^^ゞ
などと考えながらもう一つのドアにも同じ張り紙が張ってあるのでそちらも読んでみた。
「ロッカーの鍵は必ず手、又は足にかけてください」
「又は」だったのだ。
何となくホッとしたがこの鍵の輪ゴム、すっかり延びきっちゃって手首にかけても抜けてしまう。
もう一人の客は入れ違いに出ていったので私一人の貸し切りだ。
鍵なんてどうでもいいや、ってなことで桶の中に放り投げて湯船に浸かった。
ふぅ〜、気持ちいい。
やはり銭湯はいいね。内装は古くてもお湯まで汚れているわけじゃないのだから。


2002年10月18日 金曜日 午後 5:59:35

最近また山行記録をとるのにテレコを使い始めた。
山をはじめた当初よく使っていたが最近までほとんどメモ帳で済ましていた。
なにが自慢だというと私の字は人様に絶対負けないほどの悪筆なのだ。
自分で書いた字があとで読めない。
これなんて書いてあったんだっけ? と首を傾げることはしょっちゅうなのだ。
自分が書いた字を翻訳する作業ほど苦労するものはない。
そこでテープレコーダーの登場だ。
これは非常に便利な道具で道標に示されている文字やその時の感想を即時に吹き込んでおく。
長ったらしい看板の説明文を記録しておきたいときなどにも役に立つ。
ただいま何時何分、標高何メートル、どこそこの分岐にさしかかる。などと吹き込む。
山から帰ったあと地図と照らし合わせながらテープを起こすと行程が克明によみがえる。
今まで使っていたマイクロカセットレコーダーの調子が悪くなった。
テープの回転が一定しなくなって声がフニャフニャになってしまう。
そこで仕方なくデジタルボイスレコーダーを新たに買って使い出した。
デジタルはテープよりも音質が悪い。
しかし、パソコンに取り込んで保存もできるし加工もできる。
故障したテレコはフリーマーケットに出そうかと思ったが故障したものを売るわけにはいかない。
説明書の「故障かな? と思ったら」を読んでみるとヘッドのクリーニングが必要だと分かった。
早速ヘッドクリーニングテープで掃除したらなんとスムーズに回転し、見事に蘇生してしまった。
音質も良くなった。
直ったとなると愛着がわき、暫くデジタルとアナログを使い分けることにした。
だが、テレコで記録をとるのに最大の欠点がある。
それは周囲に人がいるときは恥ずかしいと言うことだ。
だからテレコを使うのは人がいない静かな山に限られちゃうのだ。

  デジタルボイスレコーダー
  マイクロカセットレコーダー

 どちらも軽く小さく胸ポケットに入る。

2002年10月16日 水曜日 午後 5:58:52

道ばたや駅のホームで知っている人を見かけたとき、人によって様々な行動をする。
顔見知りではあるがさして親しい仲でもない時など、こちらの存在に気づいていながら気づかないふりをする人がいる。
そういう場合に限ってその仕草が見え見えなのだ。
特に相手を嫌っているわけではないが挨拶が面倒なのか、そういった性癖なのか。
相手の気持ちを汲んでこちらも知らん振りをしていればいいのだがちょっと意地悪をしてみたい。
わざと「こんにちは」などと近づいて声をかける。
すると相手は今初めて気づいたかのように「あ、あ、どうも…」と応える。
分かっているのに知らなかったふりをしているのだからその表情がつい大げさになる。
そういう相手に限って意外に話好きだったりするのだ。
私の話も聞かずにどちらかが目的地に達するまでやたらとまくし立てる。
話好きと言う部分と話しかけるきっかけという部分は必ずしも一致しないみたいだ。
自分はというとどうだろうか。
特に親しい仲でもないし、道ばたで世間話も面倒だし、話題もないのに話を繋ぐのも億劫だ。
そういった気持ちが動くとやはり「知らん振り」かな。
「知らん振り」してもどうせ相手に気づかれているのだ。
相手が気持ちを察して「知らん振り」してくれればいいが、お互い同時に目が合ってしまったなんてことになったらどうなるのだろうか。


2002年10月15日 火曜日 午後 2:58:37

今日は山へ行こうと思って昨夜支度をしていたら天気予報は大気の状態が不安定と言っていた。
目的の山方面がどうも思わしくないので昨日のうちに中止してしまった。
そうしたらこの上天気だ。
一日やることがなくボーっとしていたらいつの間にか寝てしまった。
昼寝なんて何年ぶりのことだろう。
ちょっとそこまでドライブでもしようかと職場へ寄ったら業界の仲間の訃報がFAXで入っていた。
今夕がお通夜。
結局中途半端な一日になってしまった。


2002年10月11日 金曜日 午後 8:52:11

昨日は谷川岳に行った。
「ある人」と歩く初めての山行だった。
例年10月10日はお天気統計でも全国的に晴れるという日だ。
事実、日本列島晴れマークが並んでる。
がしかし、ここ谷川一帯は雨とガスで覆われていた。
谷川岳の天気は気まぐれというがまさにその通りで良い天気に出会ったことがない。
ゴンドラの頂上で晴れ間を待って歩き出したがなんと80人の団体にぶつかってしまった。
山道は長蛇の列。渋滞が起きた。
雨と風と冬山を思わせる冷え込みにもかかわらず中高年達はひたすら頂を目指して頑張っていた。
これも百名山ならではの光景だろう。
山頂の標識の前には”登頂証拠”の記念撮影のための行列ができていた。
その姿は通勤電車の到着を待つホームの列に似ていた。
予定では西黒尾根を下るつもりだったがガスが深いため諦めて天神尾根の往復となった。
晴れ間に映る紅葉はあと1週間後が見頃のようだ。

晴れ間に平ヶ岳・景鶴山などが見える。

2002年10月9日 水曜日 午後 5:22:23

ひょっこりお客さんが来た。
用事といっても大した用件でもなくヒマをもてあまして油を売りに来たのだろう。
この人は一風変わった人で全国のJR駅名はおろか区間の運賃までもそらで言えるのだ。
ヒマさえあれば時刻表とにらめっこしてお勉強をしている。
それだけではなく戦前戦後の歌謡曲にめっぽう詳しい。
今で言う懐メロだ。
歌手名と作詞作曲者名、歌の歌詞まで全部知っている。
伴奏も自分で口ずさみ歌詞を間違わずに歌ってしまう。
話題が伊藤久男の「あざみの歌」になった。
昭和27年頃に流行った歌で、当時は「ラジオ歌謡」というものだったらしい。
山には山の愁いあり…、と私がくちずさむと一緒になって歌い出した。
「せっかくだから全部歌おうヨ」と二人の合唱になってしまった。

♪山には山の 愁いあり
 海には海の 悲しみや
 ましてこころの 花ぞのに
 咲きしあざみの 花ならば

パチパチパチ(拍手)
事務所はカラオケボックスと化してしまった。
なんと優雅な会社なんだろう。


2002年10月6日 日曜日 午後 5:56:09

地元の商店街のお店がまた一つ店じまいをした。
このことが先日の商店街の役員会で話題に上がった。
我々の商店街は「シャッター通り」と言われている。
と言った発言まで飛び出した。
そういわれれば、なんとシャッターが閉まっている店が多いことか。
主人が歳をとり跡継ぎがいないとか、売り上げが落ちて商売が立ち行かなくなったりとか、店をたたむ理由は様々のようだ。
なかには丸ごと行方不明なんて所もある。
シャッターには「貸店舗」と書かれた不動産屋の看板がかけられている。
新しいテナントが借りてくれて新風を吹き込んでくれればいいのだが、それもままならない。
シャッターの数が増えるばかりなのだ。
商店街として「空き店舗対策」を立てねばと言うことで鳩首揃って、
商店街の駐輪場として借り受ける、ベンチを置いて買い物客の休憩所にするなどいろいろな案が出た。
しかし、その家賃はどこから出すのだ、となると誰もが沈黙してしまう。
誰かが言っていた。
「ハローワークへ行くと行列しているよ」
パチンコ屋や病院以外にハローワーク(職業安定所)も行列をつくる業界だったのだ。
不景気だ、いつまで続くこの不況などと言いながら庶民はジッと我慢をし様子を見ている。
お金はないけど山へ行けるだけの「ヒマ」があるだけ幸せなのかも知れない。
不景気だから「ヒマ」ができるんだけど…。


2002年10月1日 火曜日 午後 4:08:42

あ〜あ、なんでこんな時に台風なんて来るの!
せっかくの休日なのに何をしていいのか分からない。
ダウンロードしたカシミールで机上登山でもしようか、それとも映画でも観ようか。
俺って休日の使い方が下手なんだよね。


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