■ パンフレットくらいタダで配れ
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2006年06月12日(月)
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夕方、一人の女性が職場に入ってきた。 比較的若づくりの美人系の中年女性だった。 「○○党の△△子です」 手には大きな顔写真と名前が載ったタブロイド判ほどのパンフレットを持っていた。 あぁ、早くも来年予定されている参院選挙の事前運動か、と思い相手にしなかった。 ところが、こっちは仕事をしているのに女性は一方的にしゃべり出した。 「前回の選挙では多数のご支持を頂き大変に有り難うございました。」 支持した覚えはないのだが…。 「おかげさまで100万票も頂戴することができました」 それはよかった。 「多大なご支持を頂いたのに落選してしまいました」 俺のせいじゃないよ。 「今度は死ぬ気になって頑張りますので宜しくお願い致します」 と、いいながらズカズカ入ってきて握手を求めてきた。 仕方なく握手を交わした彼女の手は小さく柔らかく温かかった。 (そう言えば女性の手を握るなんて最近あっただろうか) 「いま皆様に応援を頂きたくこのパンフレットをお配りしています」 ああ、そう、とパンフを手にした瞬間。 「カンパの意味を込めまして一部500円でお願いしています」 バカ言ってんじゃねーよ! 誰が好きこのんでどこの馬の骨か分からない立候補予定者のパンフを金出して買うか! 「そんなものいらねーよ」 自分の声が荒げているのが分かった。 「持って帰りな」
選挙資金を集めたければ支持者や理解者から集めればいい。 見ず知らずのところを戸別訪問し、金を集めてまで選挙に出たいのだろうか。 そんな了見じゃ次回も当選は不可能だな。 パンフの500円も高いが、手を握った”おにぎり代”の対価としても高価すぎる。
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