私が管理している商店街のHPに一通のメールが来た。 日本テレビのディレクターからだった。 雷おやじの特集を組むので「雷おやじ」を探しているのだという。 古きよき下町の商店街なら雷おやじがいるのではないかと問い合わせが来たのだった。
たまたま理事会があり、この話を話題にのせてみた。 「雷おやじかぁ、最近いないなぁ」 だが、聞いてみるものだ。 「あの八百屋のおやじはどうだ?」と、誰かが言いだした。 「陳列した商品を触ろうものなら、相手がお客だろうが、怒鳴りつけてるぞ」 「ケチをつけたら大変だ。烈火のごとく怒り出す」 と言った”推薦のお言葉”が出た。
早速ディレクターにおやじの画像を添付して推薦のメールを送った。 「絶対に情報の出所は明かさない」という条件で。 役員会で”推薦決定”したなんて、おやじに知れたらどんなことになるか分からないからだ。 ディレクターからの返事は「手強そうなおやじですね。暫く様子を見てみましょう」とのことだった。
1ヶ月ほど経った頃、ディレクターから、 「先日は「雷おやじ」の件で、情報をいただきありがとうございました。 残念ながらご紹介いただいた「○○○」さんは取材できませんでしたが、 企画の方はなんとか放送することとなりました。」 とのメールが入った。
放送をビデオに録って夜ゆっくり拝見した。 やはりどこでも「雷おやじ」はすっかり姿を消したようで、番組に出ていた「鳶の親方」も好々爺だった。 雷おやじ捜しは空振りだったようでこのコーナーはちょっと肩すかしといった感じになっていた。 このコーナー、私にメールをくれた本人自身が番組に出演し、雷おやじ捜しをしていたのだ。 テレビの番組創りもご苦労なことだ。
|
|