ストックは両刃の剣

「さわこ」さんからの投稿・第二弾です。



私はれっきとした山岳会員であります。

でも、たまには共同装備、シュラフなしで
身軽に山に登りたいと、ツアーでこっそり出かけてしまう
お手軽登山が大好きなエセ会員でもあります。

ツアーとはいえ、皆さま山好きが集うのですから、
まったく心配いりません。
すぐ仲良しになれますわ。
前からの知り合いのように楽しめるものです。
ガイド先生も、皆さまの扱いがお上手ですから。

でも、危険はいっくらでも転がっているのでした。

「ストック」
それは、全くもって便利な道具であるコトは
周知のとおりであります。
しかし、危険な道具になったりもするのであります。
身をもって体験したので、
皆さまにお披露めし、警告させて頂きたく、
思い切って告白するものであります。



鹿島槍編。

南峰から北峰へ向う途中、
危険なガレ場があり、
「ここで滑って亡くなった女の人がいるから
 ストックしまって、
 両手を使って降りてください」
と、水越健太ガイドさんが注意した。
にも、かかわらず離さない、前のおじさん!

続いて降りようと、しゃがんだ私の眼前に
ストックが、ニューと突き出してきましたわ。

「顔が傷ついたら、どうしてくれるのよ!」
って、ヒステリーを起こしそうになったじゃん。

思わず、うしろ頭、ひっぱたきそうになったじゃん。
気をつけてよね。

皆さま、ガイドさんの注意は守りましょう。




八ヶ岳編。

何でもない、林道の中。
夏まっ盛り、風はソヨとも吹いてくれず、
ただ足元をみつめ、黙々と歩いていた時。

前の奥様!

ストックを後ろに跳ね上げないで下さいまし。

ストックが私に突き刺さりそうになりましたわ。
おっと、危ねぇ〜と、
よける反射神経が、まだ残っていたからいいですけど。

にでも当たったらどうしてくれるのよ!」

そんなトコロ直撃された日にゃぁ〜
ヒステリーどころの話じゃございません。

「山岳保険下りるにしても、カッコ悪いべ!」
って、マジ心配しちゃったじゃん。

皆さま、どうか、ストックは後ろへ漕がずに
上へ引き揚げるよう努力しましょう。

私も使用時は注意しているのであります。

切に、切に、お願い申し上げます。




だから、ツアー登山では前の人と距離をあけるようになりました。
するってぇと、
この人歩くの遅い!って感じで、
後ろの人がピッタリ、くっついてくれるようになりました。
悲しいです・・・

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2003.2.8 掲載


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