■ 病院から電話があると…
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2005年10月28日(金)
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昔、大学病院で大腸ガンの検査を受けたことがあった。 尻の穴からバリュームを注入し映像を撮る。 検査が終わって特にどこへ行けとも言われなかったのでそのまま家に帰った。 夕方病院から電話があった。 私は留守だったので家人が電話を受けた。 「病院から電話ですぐ来いってさ」 検査の結果に急を告げる何かがあったのだろうか? とりあえず折り返し病院に電話をした。 「お会計が済んでいません。至急お支払いを…」 検査の結果より勘定が優先するのが大病院なのだ。
先日、行きつけの診療所から電話があった。 胃のレントゲンの結果が出ましたので来院して下さい。 今までどんな検査をしても向こうから「結果が出ました」との連絡は一度もなかった。 それがご親切に電話してくるところをみると…。 結果に何かあったな? と思うのが人情だ。
案の定、”何か”あった。 美人女医さんはカルテをみながら「胃の上部が変形してタダレのような影がある」 要精密検査となり、胃カメラを飲むことになった。 いよいよ胃ガンか! 生命保険はどうなっていたかな。 入院保障は1日いくらだったかな。 これで酒もタバコも飲めなくなる。 昨夜はビール、焼酎を思いっきり飲んだ。
今日が検査の日だった。 美人女医さんが黒い胃カメラのホースを持って枕元に立った。 ムチを持った女王様のよう。 「女王様。お願いです。優しく扱って下さい」 懇願するMの私がいた。
カメラは胃の中を見回すように這っていく。 (ずいぶん荒れた胃だなぁ) 素人目にも胃壁に何かができているのが分かる。 日頃の不摂生のなれの果てを見る思いだ。
検査が終わり診察室へ。 「ボツボツたくさんできていたようですね」と聞いた。 女医さんはレントゲン写真を出して詳しく説明してくれた。 「ここの部分が正常な形と違っています。今見た範囲では悪性のポリープやガンなどを心配するものは見あたりません」 「胃潰瘍がいつの間にか治った痕があります。ただ、全体的に炎症を起こしているので薬を出しましょうね」 「炎症の具合を見るために細胞を接種しておきました」 これで、胃ガンの危機は去った。
朝から飲まず食わずだったのでズボンがズリ落ちてくる。 取り急ぎ水を飲んでタバコを一服。 うめ〜〜! 健康っていいなぁ。
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