新しいデパートの開店準備が慌ただしく行われている。 なぜか私、開店準備スタッフに選ばれていた。 商品が並べられてあとは開店日を待つだけとなった。 私は売り場の様子がどこか違うな、と感じていた。 まず、荷札が付いていない商品がある。
私は直訴しようと社長のところへ近づいていった。 社長は側近を従えて忙しそうに陣頭指揮を執っている。 側近が離れたスキに私は社長に言った。 「社長! 聞いて頂きたいことがあります」 「何だね、私は忙しいのだよ」 社長の顔は汗にまみれ目は充血していた。 「売り場の商品に荷札が付いていないものがあります。それに売り場には商品説明をしっかりできるスタッフを配置してください」 私は直立不動の姿勢で言った。 社長「なぜそう思う?」 私「見本をお見せします」
私は社長以下側近を従えて近所のマンション建築現場に行った。 そこは高層ビルが建っていてその隣に新しいマンションが建設中だった。 高層ビルが邪魔をして新しいマンションの存在価値が薄くなる。 そこで高層ビルとマンションの境にベルリンの壁みたいな高い塀を造った。 そうすれば高層ビルが見えなくなって新しいマンションが一番高いビルになると言う理屈なのだ。 「こういう考え方もあります」を社長に説明している自分があった。 「君、あとで私の部屋へいらっしゃい」と社長は言った。 社長室で社長と対面した私はなぜか感動の嵐に襲われた。 とにかく涙が止まらない。身体を震わせて嗚咽した。
場面が変わって今度は車の中。 このデパートの目玉商品のひとつに”うどん”があった。 それは沖縄のうどんに似たものだった。 車内に配られたうどんを試食し感想を述べあうのだ。 一口口にした私は「これはイカン」と思った。 デパートの名物にしようと思っているうどんがこんな味じゃ売れない。 出汁にまだまだ工夫が必要だ。
その時、車の向こうから自転車で近づいてくる女性がいた。 手を振りながら「どう、がんばってるゥ?」 誰だろう?
目を凝らしたところで目が覚めた。 何とも不思議な夢だった。 今までの経験則に何の脈絡もない場面が出てきた。 これっていったいなにを意味しているのだろう。
昨日の二日酔いに続いて今日も朝から頭がボーッとしている。
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